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青春さまの青春鉄道、紙端国体劇場作品の二次SSブログです。 同人、腐、女性向けなどに理解のない方、義務教育を終了していない方は、ご遠慮ください。 実在の個人、団体、鉄道等とは一切関係ございません。

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 上官室で、山陽新幹線と北陸新幹線が話をします。
 みじかい、断片です。

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パパ・ニコラウス

「なあ、クリスマスになにが欲しい?」
 山陽新幹線がたずねたのは、上官室に二人きりのときだった。
「ぼく、北陸になりましたから、もうサンタさんは来ないと思うんですけど」
北陸新幹線は書類を確認しながら、かるくあきれたような、とてもサンタクロースを信じてるとは思えない声で返す。
「まあ、とっくにサンタなんて信じてないよな、おまえさん。でもなあ」
山陽は困ったような、嬉しそうな目をする。
「約一名、いるわけよ。『サンタを信じてる北陸にプレゼントしたい』ってやつが」
北陸の手がおどろきに止まる。
「『北陸の欲しいものを知りたい、でも自分からはきけない』ってやつが」
 ええと、と北陸はほのかに赤らんだ自分の頬を掻いて
「もしかして、『収益を分け合う関係上、これ以上の付き合いは避けたい』と言ってしまった手前、聞き出せないとかですか」
落ちつかなげに確かめた。
「そうそう。でも枕元に包みを置きたくてうずうず、いらいらしてんのよ。自業自得っつうか、おやばかっつうか、なあ?」
山陽はにやりと北陸をからかう。成長期の北陸としては、思いがけないひとに気持ちをかけられて赤面したなんて格好悪いと思いつつ、負けてはいない。
「それで、きいてこいって言われたんですね。ちっとも、さりげなくないですよ」
「それとなく探りいれたって、おまえ見破るじゃん。東海道のほうが、よっぽどごまかされてくれるもーん」
「仲良しですね、東海道先輩の夢をかなえてあげたいわけですね」
「あいつ金持ちだからさ、うんと値の張るものたのんじまえよ」
「山陽先輩は、照れませんねえ」
 大人だなあと思わされる。山陽は、大げさなほどに動揺や傷ついたそぶりを見せることがあるが、じつは大概において動じないのだと、北陸は知っている。
「じゃあ、こんど東海道先輩に聞こえるように、サンタクロースにリクエストをつぶやいてみますよ」
 北陸がうけあうと「よろしくな」と山陽が片手をあげ、共犯者の目で笑んだ。
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プロフィール
HN:
削谷 朔(さくたに さく)
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自己紹介:
山形新幹線×東海道新幹線が好きです。
でも基本的に雑食、無節操ですのでご注意ください。
鉄分のない駄文ですが、よろしければ覗いていってください。
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